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臍帯血で輸血用赤血球量産 理研グループが新手法

 赤ちゃんのへその緒に含まれる血液、臍帯血(さいたいけつ)で輸血用の赤血球をつくる新手法を、理化学研究所の中村幸夫・細胞材料開発室長らのグループが開発した。培養に際して感染症などの心配がある動物細胞を使わないため、安全性などを確かめれば血液の大量生産につなげることができそうだ。17日付の米科学誌ネイチャー・バイオテクノロジー電子版で発表する。

 血液成分のうち、酸素を運ぶ赤血球は、骨髄などにある造血幹細胞からもとになる赤芽球の細胞ができ、その細胞核が失われて赤血球になる。臍帯血には造血幹細胞が豊富に含まれている。

 中村さんらは白血病患者の治療のための臍帯血バンクの協力を得て、提供された臍帯血中の造血幹細胞を、血管内皮細胞増殖因子など人工合成した複数の生理活性物質を入れた培地で培養。造血幹細胞1個から70万個の赤血球をつくる手法を確立した。

 従来の研究では、培養過程でマウスの細胞を使う必要があった。今回は人工合成培地なので、大量生産や品質管理の面で産業化しやすく、動物細胞からの感染症の心配もないという。

 〈中内啓光・東京大医科学研究所教授の話〉 核が失われて赤血球に成熟する過程は、全容が解明されていない。今回の手法開発はこの仕組みを知る手がかりにもなる。受精卵などからつくる万能細胞の胚(はい)性幹細胞(ES細胞)からの血液づくりにも応用できる技術だ。

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