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オーバーランの無線気にし速度超過 JR宝塚線事故報告

 乗客と運転士107人が死亡した昨年4月のJR宝塚線(福知山線)脱線事故で、国土交通省航空・鉄道事故調査委員会は20日付で、事実関係の調査の全容となる事実調査報告書を公表した。最後に停車した伊丹駅での約72メートルのオーバーランについて、脱線直前まで50秒弱にわたり、車掌と新大阪総合指令所が列車無線で交信していたことが分かった。高見隆二郎運転士(当時23)は交信前にオーバーランの過少申告を車掌に頼んでおり、調査委は、運転士が無線に気をとられてブレーキ操作が遅れ、速度超過のままカーブに進入した可能性があるとみている。

 報告書によると、快速電車が伊丹駅を定刻より約1分20秒遅れて出発後、車掌は運転士から車内電話で「まけてくれへんか」と頼まれた。車掌は「距離を小さく報告してほしいという意味だと思った」としている。

 だが、乗客が車掌にオーバーランのおわびの車内放送を求めたため運転士との会話は中断。車掌は自分の判断で距離を8メートル、遅れは1分半と指令所に報告した。この最中に、電車は最高速度となる時速約124~125キロに達した。

 指令所は、車掌に遅れの時間を再度尋ねたのに続き、運転士に呼びかけたが応答はなかった。呼びかけの最中に電車は制限速度70キロのカーブに約116キロで進入。ブレーキをかけたが1両目から5両目が順次脱線した。

 なぜ運転士は過少申告を頼み、車掌も安易にかばったのか。調査委は、JR西日本の企業体質や安全管理体制にまで踏み込んで調べた。

 その結果、ダイヤは停車時間が短く遅れを招きやすいなど、運転に余裕のない編成だったことが明らかになった。調査委はダイヤに無理があり、運転士をせかす要因になった可能性があるとみている。

 同社ではまた、オーバーランをすると乗務から外し、反省文を書かせるなどの「日勤教育」が長年行われていた。運転士も過去に受けた際のつらさを周囲に漏らしていた。

 同社の宝塚線への新型の自動列車停止装置(ATS)設置に対する投資が当初計画より遅れていた点も指摘。担当者の異動や工期が徹底されなかったなどの要因が重なったためで、事故時、現場は未設置だった。

 さらに安全部門を統括する鉄道本部長が調査に、カーブでの速度超過による脱線事故例を「知らない」と答えた事例を挙げるなど、組織全体の安全意識の問題点も浮き彫りになった。


 調査委は、来年2月1日に意見聴取会を開き、専門家らの意見を踏まえたうえで来春にも最終報告書をまとめる。

     ◇

 〈キーワード:JR宝塚線脱線事故〉 05年4月25日午前9時19分ごろ、兵庫県尼崎市のJR宝塚線・塚口―尼崎駅間のカーブで、宝塚発同志社前行き快速電車(7両編成)が脱線し、1、2両目が線路近くのマンション1階に激突した。乗客106人と運転士1人が死亡、555人が重軽傷を負った。

     ◇

■報告書の骨子

 【事故の直接原因】

 オーバーランの距離を偽った車掌の無線交信に気をとられた運転士がブレーキをかけ遅れた可能性を示唆。

 【ダイヤ】

 JR西日本が運転・停車時間を削り過ぎたため遅れが出やすく、運転ミスが生じやすい環境にあった。

 【日勤教育】

 精神論中心で期間も長め。事故を起こした運転士は過去に受けており、心理的負担になっていた可能性も。

 【新型ATS】

 現場付近に設置される予定はあったが、担当者の交代などでずるずると遅れていた。

 【生死を分けた要因】

 負傷者アンケートなどから乗車位置を推定。つり革や手すりがけがを軽減させた可能性が明らかに。


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